資本主義社会の仕組みと誕生

資本主義とはよく言われますが、そもそもとして資本主義社会とは簡単に言うと資本家と呼ばれるお金持ちにとって都合がいい社会ということです。

 

 

現在の義務教育制度の本質を理解する為に、まずは資本主義社会はどのような歴史をたどってきたのかを理解する必要があります。

 

 

絶対王政の時代

 

 

資本主義とは経済体制の1つであり、分かりやすく言うならば

 

 

  • 個人が自由な職業を選べること
  • 個人が自由な方法でお金を儲けること
  • お金などの資本の移動で社会の活動が成立すること

  
 
上記の3つを認めているのが資本主義社会です。    
 

 

中世、特にヨーロッパなどの西側諸国は国王や上級階級である貴族・富豪の商人など、少数の人間だけが富を得て幸せに栄えることがごく普通だったのです。

 

 

民主主義の政治になる以前は王政、その中でも国王が自由に権力を行使できる絶対王政が一般的でした。

 

 

で、その時の一般市民はどうだったのかと言えば国王など特権階級の付属物、つまり飼い犬のようなものだったのです。

 

 

王族や貴族などの上級階級の暮らしの為に毎年尋常ではないほどの税金などを負担し続けなければならず、生まれながらの身分・階級により職業が制限されて豊かになれないことはごく普通でした。

 

 

市民革命の発生

 

 

しかし、16世紀から18世紀の間に市民革命が各地で発生しました。

 

 

市民らを搾取することしか頭に無い国王や貴族・一部の商人などに対し、一般庶民らが自らの権利の向上を求めて暴動を起こした反抗活動がこの市民革命で、ヨーロッパ各地で巻き起こりました。

 

 

そしてこの市民革命の結果どうなったかというと国王が処刑される革命も中には存在したほどで、その後に議会などが普及し始め絶対王政は終わりを告げたのです。

 

 

そして、今までは世襲により国王や貴族らが権力を独占するのが当たり前という体制から、今度は市民の間から選ばれた代表者たちが集まって国家の運営管理をしましょうという方針に切り替わったのです。

 

 

ここから、国王や少数の貴族などの支配者が国を統治するという体制から、市民が主体の体制に変化し始めました。

 

 

しかし、これで全てが終わったのかと言うとそうではありませんでした。

 

 

産業革命が新たな支配者を生み出した

 

 

市民革命で本当に全ての人間が自由で平等になれたのかというと、勿論そんなことはありませんでした。18世紀半ばの産業革命以後、今度は王族・貴族らに代わる独裁者・権力者が現れます。
 
 
それこそが資本家(ブルジョワジー)だったのです。産業革命が始まると産業資本家とよばれる今までに無い富裕層が登場しました。

 

 

そして意外ですが、産業資本家たちは王政時代に苦しい生活をしていた平民などの貧しい一般市民の階級の人が多かったのです。

 

 

そしてこの産業資本家は莫大なお金を稼ぎ出し、政治にも相当な影響を与えることができました。つまり、王政終了後の新たな支配者と言える存在でした。

 

 

私的所有権と自由放任主義

 

 

資本家は労働者たちを長時間労働させて、労働者らが生み出す価値を流通させて利益を得る階層です。では、なぜそんな事ができるようになったのでしょうか?

 

 

まず、大きな理由の一つは絶対王政が終わり庶民に私的所有権が認められたからです。

 

 

これは読んで字の通り、個人が財産や消費に使うものなど、あらゆる物を持つ事を法律でしっかり保障しますという制度です。
 

 

市民革命が起きる以前は普通の庶民が工場や土地などの財産を持つ事は、国から多くの規制を受けていたので殆ど出来ない状態でした。

 

 

しかし革命後は法律で市民らにもそうした財産、もっと言うと工場などの生産手段の所有が認められたのです。

 

 

次に2番目の理由として、自由放任主義が誕生した事。絶対王政時代は重商主義と呼ばれる政策があり、国王らが認めた一部の商人しか自由な商売・事業ができませんでした。

 

 

ですが、絶対王政が崩壊した後は国が個人に対し「あなたたち市民は自由に経済活動に参加して下さい」という形で、万人に事業を始めていいですよという方針に切り替えたのです。

 

 

これは国が商取引に規制をかけるよりも経済活動に伴う制限を取り外し、国が個人の取引に干渉せず国民全員に商売の機会を与えた方が利益になると判断した為です。

 

 

それゆえに元々貧しかった市民らが創意工夫を重ねる事で独自の経済活動に携わり、大金持ちになる者も現れるようになりました。この大金持ちになった者こそが資本家、とりわけ産業資本家と呼ばれる資本家の正体です。

 

 

資本主義の構造と問題点

 

 

王政時代よりも多くの人が自由に経済活動に参加できるようになり、色々な財産を国にとやかく言われず所持できるようになったので庶民から大金持ちになることは夢ではなくなりました。

 

 

実際に、資本主義により発展した国は数多く存在するでしょう。

 

 

では、この流れが本当に全て良いことばかりだったかというと、勿論そんな事はありません。

 

 

まず資本主義の構造をよく理解しておきましょう。
資本主義というのは

 

 

  • どのような経済活動に参加するか
  • どのような職業を選ぶか

 

 

一般市民はこれを選ぶことができるわけです。

 

 

すでに市民革命が起きて国王や貴族階級の人間たちが庶民の財産の保有や商取引を禁止しなくなったのですから、庶民らは自由に事業を開始できるわけです。

 

 

でも、少しよく考えてみて下さい。誰もが大金持ちの資本家になれるのかどうかというと、残念ながら誰もがお金持ちになることはできません。

 

 

全員が皆豊かな暮らしができればいいでしょうが、それは不可能です。

 

 

自由に事業を開始できるのはいいことですが、そこには殆ど必ず同業者との競争が発生します。商売・経営の才能があり資本家になれる人もいれば、才能が無く上手に経営ができない人も沢山いるのです。

 

 

このように資本主義社会は必ず少数の勝者と、大多数の敗者が存在する社会の構造なのです。

 

 

全ての人が同じ結果を得る事はできず、全員が同じお金を稼げるわけではありません。

 

 

自由競争があり、必ずといっていいほど格差が存在することが資本主義社会の本質なのです。
 
 

 

 

そして資本家になれない人達はどうなったのかというと、その大多数の人々は劣悪な環境で資本家に雇われる労働者になりました。

 

 

いまさら説明する必要は無いかもしれませんが、資本家(ブルジョワジー)たちは労働者(プロレタリアート)を徹底的に搾取したのです。

 

 

全ては資本家が利益を出す為であり、資本家の莫大な富は労働者の犠牲の上に成り立っていたのです。

 

 

必ず支配者と被支配者が存在する

 

 

資本主義社会では万人が平等ではなく、必ず競争が発生するようになっているのです。言い換えるならば、

 

 

 

誰かの幸福=誰かの不幸

 

 

 

この図式で成り立っていると言えるでしょう。

 

 

椅子(いす)取りゲームを考えて見ればよく分かりますが、ゲームを進めるたびに必ず誰かが座れなくなって最終的に1人の勝者が残る仕組みです。
 

 

ここで最後に残ったのが資本家であり、資本家になれなかった人達が労働者なのです。

 

 

勿論、労働者だって資本家の下で働くわけですから、社会に貢献していると言えるはずです。しかし当時の資本家は労働者を使い捨てのコマとしか思わないのが普通でした。

 

 

産業革命からの労働者の扱いを振り返れば、労働者は機械の部品としか思われていなかったことが痛いほどよく分かるでしょう。

 

 

富める者と貧しい者が必ず発生する、これが資本主義社会の本質です。
 
 

 

 
 
そして、この資本主義社会を発展させて国が栄えるためには歯車となって従順に労働する大衆を人為的に作り出す必要がありました。
 
 
産業革命以降から、現代の集団授業・学校教育と呼ばれるものが本格的に開始されたわけですが、それは被支配者(奴隷)となる人々を作り出すための制度だったのです。


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